愛より淡く
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2003年10月11日(土) なんとかせんと

そんなこと言ってみたところで、現実問題どうしようもないことくらい、私にもわかっていた。でも、言わずにはいられなかった。

夫は返答に困っていた。

「あの頃の私はほんまにラッキーだけで仕事してきたようなもんやし、あの頃もっと真面目に基本に忠実に営業活動していたら、こんなぶざまなことにはなってへんかったかと思うとなさけないやらくやしいやら」

ほぼひとりごとのように私は続けた。

新しく変わった上司とソリが全然合わないこと。新しい上司は、陰険でイヤミで、悪いところしか見ようとしない私の一番苦手なタイプであること、声を聞くだけでく暗い気分になること。特に私は成績が悪いのでネチネチと小言を言われ続けて、すっかりマイッテイルということ。

などなどを話した。

頬には涙がつたいっぱなしだった。

夫はただただうなずいて聞いているだけだった。

それからゆっくりと重い口を開いた。

「ごめんなぁ。俺に甲斐性がないばっかりに、そんな辛い思いさせてまで仕事させて」


げ。そんなつもりで言ったのではないのだけれど。


どんよりとした気まずい空気に包まれてしまった。


その時、テレビから聞き覚えのある声がした。


「あ、これこれ、どっかで聞いたことある。ええと、そうそう、おかあさんといっしょに出ていたねずみ、ニコニコぷん、やったけかなあ。そのねずみの声してた人や、なんていう名前やったっけかなあ。そのねずみ、うーん、うーん、ねえ、知ってる?」








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心もちその場が和んだ。ような気がした。



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テキスト庵さん