愛より淡く
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2006年12月15日(金) 恋とかなしみの道行き

日曜日くらい仕事を休もうと思った。

なんだかやる気もいまひとつだったし。


で、「ニシノユキヒコの恋と冒険」を読破した。

ニシノユキヒコは、きちんと真面目に会社に行っている折り目正しい商社マン。しかもなかなか優秀。それでもその本質は、風来坊。

ただの風来坊でないところが魅力なのだろうなあ。と思いながら読み進めて行った。

少年時代、学生時代、社会人時代、そんな感じで、年代ごとの「ニシノユキヒコ」と関った10人の女性が、それぞれ語り手となって登場する。

最初の「パフェー」は、20代後半の人妻。ちなみに、彼は、その女性には、「ニシノさん」と呼ばれていた。その「ニシノさん」が40代の時の、その女性との恋のお話だった。

次の「草の中で」は、14歳の西野君として登場する。その「西野君」と同級生の女の子が語り手。

ちなみに大学時代は、「西野くん」として登場。語り手は、高校時代の先輩。

「ユキヒコ」と呼ばれていたのは、3つ年上の職場の上司と恋仲になる30代。
会議室で、ふたりして、いけないことをしてしまう。

すごい女たらしだけど、全然憎めなくて、いくつになっても子供ぽくってチャーミングだから、女の人が放っておかない。だけど、最後は、女の人に去られてしまう。


晩年(50代)に、18歳の女の子を、本気で愛するようになったところで、

THE END。


「果てしなくしょうもないニシノの生きようが、切なく胸に迫る連作短編集」と、本の裏に記してあった。

「果てしなくしょうもない」って、いうのが、言いえて妙だった。





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