嫌いな食べ物「キュウリ」
こんな日は空が何時もより紅く見える。
通常であれば足元から崩れ去るのを想像するけれど、
実際そんな局面に立つと、
どうしてもそんな風には思えない。
骨の節々が、
やがて少しずつずれていって、
何時の間にか肉を飛び出して突き出ている。
そのままにしておこう。
飛び出た骨は、
動けば動くほど外へ出て行く。
そのままにしておこう。
そして出てしまった。
歩けない。
痛い。
身は崩れたというよりも、
溶けてしまったみたい。
踏まれれば伸びる。
マンホールの中にも入る。
そして痛いと、
そう気付く。
今更気付いてももう遅い。
骨は何処かに落してきたよ。
犬がくわえて持って行ってしまったから…
穴を塞ぐものも無くなった。
足から崩れるのとは、
また随分違うね。
うん、
そうかも知れないね。
そうかも知れない。
だからこうして、
今も少しずつ、
痛いような気がしているんだね。
今日は目が干からびるような日だね。
とっても冷たいよ。
風邪を引くとそんなことを考える。
さくま