Kuragegawa Riv.
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某小学校教師@11年目の日記。


2009年02月02日(月) バクチ

↓は何かというと、「学校行きたくな〜いっ!」と言った子に、「もうすぐお母さんが来るからね!」といって、ホントに来てもらった後の一コマです。

友人トラブルから、「学校へ行きたくないっ!」と泣きながらもお母さんに引きずられてきて(私の経験上、なんとなく・・・だけど、お母さんが『笑顔を忘れずに強い』と長い不登校にはなりにくい気がする)、「お昼おわったらお母さん(仕事中)に来てもらおう」と説得して元の友人トラブルを解決し、さてお昼が終わった後・・・の話です。

んで。正直、意見が別れたんです。「もう大丈夫。お母さんは仕事で忙しくて来なかったって事にして、このまま5時間目終わりまでやっちゃったら?」という人と。

「今日くらいは約束だから(家に)帰したい」という人と。

結局担任(ワタクシですが)の判断で、もちろん本人にも聞いて、ですが家に帰しました。はっきりいってバクチ打ちです。このまま不登校になったらまずワタクシのせいですね。・・・でも。


元になったトラブルはもう解決済みで(低学年だからか、丁重なまでの反省ぶり・・・)

ついでに、その子は「お母さんが来る」と聞いた瞬間目を輝かせて、

そんでもって、約束したんですよ。「今日は昼で帰っていい」って。



その姿に重なったのは、他ならぬかつての私。保健室にしょっちゅう通ってて、保健室の先生にぐちゃぐちゃと「具合が悪い・・・」といっては愚痴を聞いてもらってました。根本にあったのは母親の夜勤だと、その当時ですらわかっていたのだけれど、『夜勤やめて』なんて言えないの、わかってたから。うちにお金がないことぐらい、小学校高学年、そして中学生になればよーーーーーーくわかってたから。稼げない、どころか金食い虫の子ども(私)がわがままいっちゃいけない、ってのは常に意識していた気がする。


今思えば、保健室の先生って大変だっただろうなー、って思う。不登校にはなっちゃいけなかった。でも、母親には側に居て欲しかった。大人の理性と子どもの欲求の狭間で、普通のフリをするなんてできなかった。だから私は、自分自身の妥協点として保健室に通ってた気がする。


だから。


本音言うと、今日一日くらいは甘えさせてあげてもいいなー、って思ったんだ。だってガマンしてるもん。しっかりした物腰の子だからこそ、余計に。そしてこの子は、きっと明日には何事もなかったようにきっと笑顔で来るだろうって、それは私の中で確信だったから。




と、確信してはいても、やっぱりちょっと次の日はドキドキ・・・でした。でも、一つだけ伝えられたかな?「約束は、できるかぎり守る」って姿を。「いざってときは、あなたを守るから」というメッセージを。

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