キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2011年10月08日(土) あの日の300円と、貴方の気持ち。


例の上司のこと。大好きなAさんのこと。
こんなことになってしまったのは全部私のせい。



きっかけは私だった。
全て私がトリガーだった。



『私、Aさんのファンなんです。』


仕事終わりの、ビルのエレベーターの中。
プロジェクトメンバも居た。
もちろん貴方もそこに居た。

会話の中の自然な流れで、何気ない軽い一言だった。
でも本当の気持ちだった。
Aさんが大好きだった。



「えっはるかちゃん、Aのファンなの!?」

「仕事しすぎて頭のネジとれちゃったんじゃないのぉ!?」

「きっと今日、疲れてるんだよ。。!?」

先輩方にそう言われた。
私にはそれが不思議だった。
むしろ『Aのファンじゃ納得だな〜』て思われてもおかしくない勢いだと
私は勝手に思っていたくらい。
そのくらいAさんは私にとって輝いてた。


『まじ?嬉しいなぁ〜。今日はいい日だ。笑』
とエンターティナーの顔に変わったAさんが言う。
ムードメーカーのAさんのその言葉で、周りのメンバが笑う。
彼が居るだけで、何か違う空気になる。


格別かっこいい訳ではない。
お腹だってではじめてる。。

でもタイトなシャツと低い声が似会う、
そんな人だった。



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仕事でお客さんとの飲み会があった数日後
『集金します。Aまで持って来てください。』
とAさんから仕事メンバにメール。

その時の飲み会に参加した女子はたまたま私だけだった。

私以外の男性は2000円近くの集金だったけれど
私だけ名指しで「300円。」とメールに書かれていた。

「ん?300円って…タイプミス?」
と思ったけど違うよう。

Aさんとは別の上司に言った。
「えと…なんで私300円なんですか?汗
 安すぎると思うんですけど。タイプミスでしょうか…」

「いや…。これ、Aさんひどいなぁ。笑
 300円なんて。笑(集金しなければいいのに…。笑)
 きっと、はるかちゃんにそばにきて欲しかったんだよ、これ。笑」
と言われた。


私も何だか、そんな気がした。
嬉しい自分が、苦しかった。



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貴方が何を考えているかは分からない。
でもこれだけは分かること。

『オレのこと好きなら 食べちゃっていいんじゃない?』

そう考えてることくらい、わかる。
私のこと何にも知らないのに、
ただ抱きたいって思ってることくらい、わかる。
それが終わったら、私になんの興味もなくなってしまうことも。


それでも貴方を見てしまう。
仕事中の厳しい顔も、ふと見せる笑顔も全部。

遊ばれてもしょうがないって諦めてる自分を
誰か叱ってくれたらいいのに。









どうしても貴方と近づきたくて、
色々理由をつけて、仕事帰りにメンバ4人で飲むことに。

飲むとセクハラ親父になるAさんは
私とは別の女の子に(もちろん冗談で)
「このプロジェクトが終わるまでにはヤらせて!笑」
と言っていた。

(こんだけ書くとAさん相当酷い人だな…
 実際はそんな感じじゃないのだけど…)



帰り道、Aさんの横で歩いた。


「あのさ、はるかちゃんて”萌え系”だよね。
 こないだ部下とそんな話になった。」


「え、・・・それ良い意味でですか?汗」

「もちろんだよ!笑

 ていうかさ、はるかちゃんの俺に対する『ファン』って
 キャラ的に、ってこと…?それとも恋愛ってことなのかな。。

 もしかして俺、からかわれてるのかなと思ってさ。。」



そんな風に言われるとは思わなかった。
以外だった。
貴方が「自分からかわれてんのかなー」なんて思うなんて。


「でも俺、ファンとか言われたら
 次の日仕事がんばろーとか思う。」



私は本当に貴方が好きで、好きで、
好きになってもしょうがないのに、
芸能人に恋するのと同じ種類の、『叶わない、好き』で。
どうしようもなかった。


『ファン』なのか『恋愛』なのかは言わなかったけど
酔ってるAさんの前で、Aさんの顔を見て、
「私はAさんのこと、ほんとに大好きです。それは本当です。」


とそれだけ伝えた。
伝えずには居られなかった。


どうして『好き』だと言ってはいけないんだろう?
こんなにも好きなのに。
そんな風に思った。









寝る前にメール受信。

『明日、デートしない?

 はるかちゃんんこともっと知りたい。』



私は、行けない。

どうしようもなくダメな貴方を、
どうしようもなく好きになってしまったから。


つらいから、行けないんだよ。









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