こしおれ文々(吉田ぶんしょう)

◇洞ケ峠を決め込む(一覧へ)
◇とこしえ(前回へ)
◇倒れるなら前のめり(次回へ)

2004年05月01日(土) 吉田童話『異文化統一基本法』 その�∋楾�

第2部 施行


平成17年3月

平成16年11月に可決された法案は、
異例の早さで施行された。
この基本法によって、国民の生活に特に影響したのが、
【地方なまりの使用禁止】である。

つまり、国民は政府の認可した単語・イントネーション以外は
使用することができなくなったのである。
どの地方であっても、標準語以外は使えないのである。

これにより、民放各社の時代劇は制作中止となり、
また、年末年始の特別番組は、格闘技モノが中心となった。


笑点で特に影響受けたのは林家こんぺい師匠である。

【ちゃっらーん】、【ちゃーざー村】などは
政府の認可がおりなかったため、
大喜利冒頭でのメンバーのごあいさつや問題の答えなどで
ネタがなくなり、
同年5月には、オレンジ色の袴を脱ぐこととなる。
【笑いにおいても、『若干の余裕』がなくなった】と週刊誌に書かれた。

また、各県に生息していたローカルタレントは、
一斉に仕事がなくなり、お茶の間から姿を消していった。

東京大学人文学科の土屋教授に調査によると、
『異文化統一基本法』によって絶滅したローカルタレントは、
全国で100名を超え、
都道府県別にすると、最も多かったのは青森県の12名であった。


【方言・なまり】を売り物としてきたタレントが
相次いで対応に遅れるなか、
迅速な方向転換で功を奏したのがマギー司郎師匠である。

地方なまりを全面に出し、なじみやすさを売りにしてきた同氏であるが、
基本法施行とともに、一切の地方なまりを捨て、
流暢な標準語によるMCを披露。
その対応の早さに一躍、時の人となる。

ただし、その流暢さが逆にアダとなり、
【元々は東京出身でなまりの方が演技】だったことが、
一部の週刊誌で発覚。

ファン(特に40〜50代の女性層)の信用を失うこととなる。


言葉以外で統一対象となったのが、
【UNO】のルールである。

これまで無秩序だった地方ルールに対し、ついに法のメスが入ったのである。

具体的には、
【Draw Four】や【Draw Two】といったカードに対し、
【Skip】や【Reverse】での危機回避が、事実上不可能となった。
また、
【Draw Two】に対し【Draw Four】の上乗せは可能であるが、
【Draw Four】に対して【Draw Two】の上乗せは禁止となった。



管理人:吉田むらさき

ご意見はこちら

ホームページはもうない


My追加
第 号で照会のあった件については【ロック】と認定いたします