こしおれ文々(吉田ぶんしょう)
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2004年06月08日(火) |
吉田童話【蛇足】 第二話 協議会 |
吉田童話【蛇足】 第二話 協議会
協議会役員
会長 ウサギ
副会長 イヌ(陸系役員) カラス(空系役員) カニ(海系役員)
監事 ゴリラ(霊長系役員)
書記 旧:ヤギ 新:ヒツジ (両者ともにアルプスの少女ハイジ系役員)
理事 ライオン カエル カメ サル アゴヒゲアザラシ イモリ シロクマ イワシ(ただし、陸での会議のため欠席) 顧問(名誉会長) ツル
ウサギ 『えー、シロクマ氏が北極から来るのに少し遅れていますが、 これより、臨時協議会を開会します。』
開会に先立ち、 協議会歌である『チューチュートレイン』が 振り付で斉唱された(ZOOだけに)
ウサギ 『まず、案件の前に一部役員改選を行います 就任以来3ヶ月という短い期間ではありますが、 議事録の紙を食べるのを我慢できないということで、 ヤギ氏が退任することとなりました。 後任には同じアルプス系のヒツジ氏が就任されます。 異議はありませんか?』
一同『異議なーし』
カラス『そもそもヤギに紙ガマンしろってのが無理ってこった』
アルプス系『なにを!!アルプス系に対する冒涜か!!』
カラス 『うるせー!!口笛がどうして遠くまで聞こえるか教えてやろうか!?』
一同『クララが立った♪クララが立った♪クララが立った♪』
ウサギ『静粛に!!では新書記は事務局案のとおり、 ヒツジ氏に決定いたしました 引き続き、本日の議案である【ヘビ乱獲対策】についてですが・・・』
ライオン『人間って奴らもヒマだよな いつも問題起こしやがって』
イモリ『ヘビに騙されて禁断の果実食べた頃から全く成長しないんだから』
イヌ『そもそもキビ団子なんかで家来になるかよ』
アゴヒゲアザラシ『俺、住民票なんかいらない』
ウサギ『話が脱線してます!!誰か乱獲を防止について意見はありますか?』
一同『・・・。』
カニ『名誉会長、なんか良い案はありませんか?』
名誉会長は、一刻の沈黙をおいて一言つぶやいた 役員一同がその言葉を一字一句逃すまいと、 聞き耳を立てる サルは一瞬、身震いがした
ツル名誉会長『減らされるなら、また増やせばいい』
このツルの一言で、 乱獲対策は『よりいっそう子作りに励む』ということでまとまり、 協議会は閉会した
その後、シロクマ氏も到着したため、懇親会が行われ、 サルとイヌのショートコント『犬猿の仲』などの余興が披露された。
その後ヘビの乱獲は、アフロ犬程度の流行りで終わり、 ヘビが夜の営むの回数を増やすまでもなく解決した。
そしてまた平穏な日々が戻り、 ヘビの手足が生える前と後で生活が変わったのは 人間にも動物にも特にいなかった
唯一、変わったのは 【蛇足】という、ことわざの意味と、 沖縄で酒造業を営む具志堅さん(57歳)。
具志堅さんがいつも作ってたハブ酒が 容器を変えたことで思わぬヒット商品となり、 前より少し忙しくなったとさ
具志堅さん『何にもしてないよ 容器の入り口広げただけだよ だってハブに足生えちゃったからさあ、入らないじゃん』
めでたし めでたし
吉田童話【蛇足】 完
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