*-* こころ *-*
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昨日の夕方Nobuに最後の言葉を送った
Nobuの友達がやっているお店に行けるのも今日が最後だと思い 会社が終わってからお店に向かう 今までのお礼にNobuの名前でボトルキープしてこようと思って 一人で行った事が一度も無かったから たどり着けるかどうか心配だったけど どうにかなると思ってた。 ただ、一人で来た理由やNobuの事聞かれたときに どう返事しようかと思ったけれど 混んだ道をのろのろ走りながら いろいろな事考えてた ボーっとしながらも
あれっ 何か鳴ってる!? 携帯のランプがピカピカ光って聞き覚えのあるメロディーが流れてる
会社の歓迎会に行く前にメールチェックしたNobuから電話だった
とんでもなく怒ってる
『なにあのメール?』 『一方的に何言ってんの??』 『気分悪いよ』
『送迎バスがもうすぐ出るからあんまり時間無いんだけどさ』 『何考えてるわけ?』
今まで彼の本当に感情的になってる言葉聞いたこと無かった いつもは怒ってるときにも冷めた口調でしか話さないし
「だってそうでしょ?」 「逢いたくないんでしょ?」 「他の人ならどんなに寝不足でも出かけるのに」 「私に割く時間は無いんでしょ?」
「逢いたいとも言ってくれない」 「好きだとも言ってくれない」 「逢いに行ってもいい?って聞いても」 「駄目だなって言われたら」 「私と逢いたくないと考えるほか無いでしょ?」 「私の事好きじゃないと考えるほか無いでしょ?」 「他にどう考えればいいの?」
ずっと言いたかった Nobuがどう考えてるのか聞きたかった でも、怖くて聞けなかった事
もう終わりだと思うと素直に聞けた プライドなんてどこにも無い いい女なんてかけらも無かった
『そうだね・・・』 『言葉が足りなかったね・・・』
『でも、言っちゃいけないと思ってた』 『言うとあなたに負担がかかるでしょ?』
NobuはNobuで言いたい事いっぱい我慢してたらしい 私が既婚であるがゆえ逢いたいと言っちゃいけないと思ってたらしい
それからもしばらく話をしている間に 送迎バスは出発しちゃって 結局Nobuはおいてきぼりになって
『今日の宴会では一切お酒飲まないから待ち合わせできるよ』って
Nobu友人の友人の店のすぐ側まで来ていたんだけど 結局そこによる事もせず待ち合わせ場所に向かった
片道360キロ 暗い道をひたすら走りつづける
気が付くと制限速度を大幅にオーバーして爆走してる私 後ろに付いてくる車を気遣いながら
凄く怒ってるNobuの声を思い出して 幸せな気持ちになってる自分を変に思い
数時間後に逢えるNobuの顔思い出して ただひたすらアクセルを踏む
逢う約束をしてから3時間半後 待ち合わせ場所に到着した私
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