ひまつぶし日記

2002年01月28日(月) 昨今の墓事情

それはそれは暑い去年の夏のとある日、
おじいちゃんの30周忌があった。

私の知っているおじいさんは、
写真の中の白いマルチーズを抱きかかえる人。
その人はガンのため49歳で死んだという。
私が生まれる9年前のこと。

法事で訪れた墓地は、
静かで何にもない町にあり、
港を見下ろす小高い丘の上にありまして、
蝉が鳴いておりまして、
そのとき映画作りの手伝いをしたばかりだった私は、
これは映画で撮ったら絶対素敵だと思ったものでした。
それは少し南欧の景色のようにも見えました。

おばあちゃんは嬉しそうに墓参りして、
線香の香の中親戚一同とお墓を真ん中にして、
集合写真を撮りました。
それが終わってさあご飯食べようと、
みんなが丘を下りだし、
列の一番最後尾にいた私は、
ふとまだ後ろに誰かがいるような、
こちらを見送るような、
そんなその人の視線を感じながら歩きました。

9月になって便りが届きます。
遅ればせながら、と言って例の集合写真が送られてきたのです。
ちょっと期待しながら数枚の写真を見ましたが、
残念ながら心霊写真ではありませんでした。
ただよく似た一族の笑顔と、
なんだか暑そうで鬱蒼とした緑に囲まれた、
その人の墓があるのみでした。
果たしてその人は居たのか居なかったのか。

数年前まで墓の近くに住んでいた私は、
毎日金縛りに遭っていました。
非科学などと言うなかれ。
今病院街に囲まれて眠る私は、
1度だって金縛りに遭ってないのだから。

ミッション!
墓と霊を探れ!!




 < 過去  INDEX  未来 >


ミィちゃん [MAIL]

My追加