日記病者

For God so loved the world that He gave His only begotten Son,
that whoever believes in Him should not perish but have everlasting life.
John 3:16




2001年11月16日(金) 消えないアニミズム

今更ながら、日本人は無神論者なのではなく、
無自覚なアニミズムを未だに抱いているだけなのだと考えた。
神仏習合とか、まさしくアニミズムの為せる業。
何処にどういう神様が存在しても可笑しくないと思い、
譬えそれがアッラーだろうがキリストだろうがラーだろうが釈迦だろうが、
神仏はやたらありがたいものだと何でも受け入れる。
何でも吸収してしまう日本人と日本文化は、実は相当エネルギッシュな気もする。

山岳信仰の有名なものに、富士信仰がある。
江戸時代に最も流行ったそうだが、今も各地に小富士が残っている。

突然だが、小さい子供はよく富士山のような絵を描く。
かく言う私も、小学校低学年までは、しばしば富士山の絵を描いたものだ。
『山』を描くと言えば、それは即ち富士のことであり、
山頂で太陽を戴く人を描いてみたり、山道を登る人を描いてみたりと
子供なりに色々な創意工夫を試みた。
近頃の子供も果たしてそうであるのかは分からないが、
今からおよそ10年前、幼児の私はそうであったのだ。
取り敢えずは私も女の子であったので、勿論一番よく描いていたのは
お人形や花や女の子、お嫁さんなどであった。
富士は、その合間に気紛れ的に描いていた物だ。
しかし私が富士を描くとき、いつも絶えず心掛けていたのは、
如何に富士を雄大に描くか、ということであった。
さすがはアニミズム大国、日本。
縄文の時代を遥か超えた現代でも、その精神は奥深い所に根差しているらしい。
東京へ行く途中の新幹線の中、窓から眺めた富士は、
幼いながらも感動せずにはいられなかった。

しかし富士山って、休火山でしょ?
死火山ではなかった筈。
ということは、いつか爆発するかも知れないのだ。
確か小松左京氏の『日本沈没』(?)って、富士山の爆発が沈むきっかけになったのではなかったっけ。
そう言えば三宅島の方々はどうなっているんでしょうね。
先日の天声人語に載っていた気がするのだけれど。
自然の前に人間はなんとも呆気無いものです。
そう考えると、火山帯列島日本に於いて、アニミズムや山岳信仰は当然の話だったんですね。

被災者の方々に、主の特別な慰めと祝福がありますように。
アーメン。


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東風 [MAIL]

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