原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2000年02月09日(水) 「ムーン」by Rebecca お騒がせしました(Re:「女性の亡霊」)

★1・「ムーン」by Rebecca
★2・お騒がせしました(Re:「女性の亡霊」)



★1・「ムーン」by Rebecca

・「音楽系」の話題です。(+T's、かな?)
私にとって、忘れられない思い出。
ある飲み屋さんで、Rebeccaの「ムーン」を歌ったんです。
(確か、前半はオリジナルキーで歌えたけど、後半はぜんぜんダメで、
完全に「おひなりさま」<ヒナっているだけ(^^;
になっていたよーな気がする)
その飲み屋さんの男の子が、私のことを気に入ってしまったみたいで、
その後私についてくるの。
つい、私もその子がいじらしくて、……
私の数少ない「ホモ」体験になってしまいました。
今思うと、数少ない「ヘテロ」体験だったのね、実は。
はあ。
おかげで、今でも「ムーン」を聴くと、胸が痛むの。
だって、私、その子には二度と会えなかったんだもん。
「このまま深みにはまってはいけないっ……」と思ってしまって。

で、その、とーっても思い出深い「ムーン」を、
たまたま入った「漫画喫茶」のBGMで、
な、なんと、カヴァーした音が聞こえてくるじゃないのっっ!!?
「ガタンッ」
椅子が音を立てて、視線が体中に刺さる。

ねえ、誰か、どんな人たちがカヴァーしているのか、教えてっ!!

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★2・お騒がせしました(Re:「女性の亡霊」)

このところ、よその掲示板へ投稿したもので「あっ、これは重要だ!」と思うものをこちらに転載する、ということばっかりやっています。
(いいのかなあ……(^^;)
で、「02.06・女性の亡霊」に対して、とってもたくさんの人たちからレスをいただき、すっごく嬉しかった反面「やっぱり『溝』『壁』は深いなあ」と感じてしまい、その思いも含めて、返答としてぶつけたのが以下の文章です。
今は、「壁」「溝」と言って拘っていたら、むしろそれらを助長することにしかならないのに、と悔やんでいます。
(今朝見てみたら、もっと嬉しい回答をしてくれた人もいました(^^)♪)
例によって、固有名詞だけは変えます。
その人の名前を転載することを了承してもらっていないから。
でも「掲示板」は「オンラインで不特定多数の人が見るということを前提にしている」と思うので、(確かに「ネチケット」上全く問題がないとは思いませんが)あえて未承諾のまま転載してしまうのです。

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みなさん、本当にいろいろなご意見を寄せてくださってありがとうございました。
ええと、実は私、「仲間がいない」というわけではないので、そういうホームページや自助グループは知っています。
今回は、自分の心が余りにも揺らいでしまって、専ら「性同一性障害」のことだけを中心にしているほかのところではいえないなあ、と思ってこちらでぶちまけてしまいました。
管理人さん、いろいろとお気遣いいただいて、大変恐縮です。

まとめ(<いちばん失礼なやり方なのかもしれませんが、許してください)

・子供のこと
これは、はっきりとIさんの言うとおりだと思います。
彼の「男性性獲得」を損なうのは、目に見えています。
でも、自分自身の男性性が極めて否定的にしか見られないのに、それらを子供に投げかけたら、やっぱり別の「傷」を生み出すことにしかならないと思うんです。
ところで、Iさん、あなたは女性ですね?
そして、「男性性」を憎悪していませんか?
私の気持ちは、むしろあなたと同じですよ。
違っていたら、ごめんなさい。

>家族を持たなければよかったのにと思います。

それこそ、私が思っていることです。
けれど、それを子供にぶつけたら、どうなるんですか?
「僕は生まれて来ない方が良かったんだ」
……これでは、「トラウマの継承」に他ならないじゃないですか。

私は、彼に対してこう言います。
「私はお母さんを愛している。だから君が生まれたんだ」

・彼女(配偶者)のこと
私は彼女を「母」と重ねているのではありません。
元々は私自身が「もしも女性だったらこんな感じの人」という感じでした。
今までの書き込みで、私は思いっきり彼女に対する憎悪をぶつけていますけれど、本当は……
愛しています。
私は彼女以外の人を、男女を問わず、人生のパートナーとして愛することはないでしょう。
けれども、たぶん私のせいで、彼女自身ががんじがらめになってしまったのです。
Hさんのおっしゃった

>”頑張りすぎるほど頑張っている彼女をこれ以上傷つけないで・・・。”

というのは、私自身、痛切に感じています。
言ってくれて、本当にありがとう。
ただ、私と彼女は、今はある程度の距離をおかないと、「傷つけあう」以外のコミュニケーションがとれないんです。
また、彼女自身が「自分の問題」と向き合うのに、私の存在が障害になっているのは、事実だと思います。
少なくとも、私が「彼女の家に入る」というかたちで関わっている以上……。

・自分自身のこと
再び、Iさんにお聞きします。(ただし、回答不要です)
あなたが女だったら、ある日突然「おまえは男だ!」と周囲から言われ、「違う」と言うとからかわれたりいじめられたりされたら、どう思いますか?
もしもあなたが男だったら、その逆を考えてください。

私も他人の心の中までは読めませんが、どうやら「性同一性障害」というのは、そういうもののようです。

管理人さんが

>残念ながら、身近な人の性別変更は、普通精神的に受け入れられないことです。

とおっしゃっているのは、想像してみるとそんな気がしますが、実際にはそうでもありません。
人によって「受け入れられる」人と、だめな人がいるように感じます。
もちろん、「実は……」なんて言われれば、それなりに違和感があるに決まっていますけれど。
喩えはちょっと違うのかもしれませんが、「実は私は被差別部落の出身なんだ」と言われて、その人をどう「捉えなおす」でしょうか?

私は、自分の子供が大きくなる頃には、性同一性障害を抱える人を全体的には受け入れられるような社会になってほしい、と思っているんです。
そういうことを、ただの「逃げ」で済ましてきて、とうとう逃げられなくなったのが、今の私なんです。
思春期に入る頃に「何か変だ」と思うようになりました。
でも、当時は「同性愛」も「オカマ」も「ゲイ」もごっちゃで、まともな性教育を受けるチャンスもなかったので、とにかく自分の気持ちを「悪いこと」と捉えてフタをしてしまおうと思ったんです。
そのうち、身体は大きくなってしまって、(よく考えてみればそんなこともないのに)「こんなに大きい女はいない」と思い込んで、更に「フタを強化」しました。
大学に入ってからは何人もの女性を「愛し」(今は同性に対する気持ちに一生懸命「へ理屈」をつけていただけ、と納得しています)、けっきょく最初に出会った女性と結婚しました。
彼女とつきあうきっかけは

「あなたのせいよ!」

という言葉でした。
私は、その後他の人とつきあうことがあっても、「彼女のために」男性になろうと努力していたのです。
そして、彼女が流産して、

「あなたが殺したのよ!」

と叫んだとき、前にかけられていた呪文が解けてしまったのでした。

Dさんにお答えしますね。

>どうして女性になりたいんですか?

女性だから。戻りたいだけです。

>そして、どうしたいと思いますか?

普通に生きていけるようになりたいです。
当然、「責任」だって重要な要素ですよね。

みなさん、本当にありがとうございました。
まだまだ「壁」は厚く、「溝」は深い、ということが分かりました。
だって、感覚的に「分かる」か「分からない」かの問題が大きな部分を占めているから。
頭の中まで覗き込むことはできないよね。

では。

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以上、転載でした。
もしもこのような形の「転載」も許されないと思う方、いらっしゃいましたらメールくださいね。
あなたの考え方が分からなくて、こんなことをしてしまっているのだと思うので。

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