とある学祭にいってきた。 そこにはもちろんあの方がいて、 私はもうそれだけで幸せだった。
だけど気付いた、 あの方はぞくに言う「人気者」だと。 別になにをしているわけでもないと思う。 メールを自分から打つわけでも、 電話を自分からかけたりするわけでもない、 特別かっこいいわけでもなくて、 でも誰からも慕われている人だと思った。 たとえると、飲みに行くとき、 馬鹿騒ぎしてまわりを盛り上げるわけではないけれど、 必ず片隅にいてほしい・・・というような。
一緒に学校内を案内してもらいながら歩いているときも、 常に誰かがあの人に話し掛けてきた。 そのうちの1人である後輩の方は、 なんと、ずっとあの人についてきた。
私はそんな大きな人を好きになってもよいのだろうか。 私にはそんな資格があるのだろうか。 自分の身のほど知らずを痛感した。
だけど、コートをかしてくれたり、 手袋をかしてくれたり、 その行動一つ一つが私にとっては重大なことで、 そのたびに私はもう死にそうだった。 そのたびに「私は本当に好きなんだ」と改めて思った。 身の程知らずなのは承知、けれど諦めたくない
一緒に話せて嬉しかった。 一緒に食事できて嬉しかった。 肩を並べて歩けたのが幸せだった。
ドキドキしたとかなんてもう通り過ぎて、 「死ぬかもしれない」と思った。 あほらしいけれど、本当にそう思った。
|