写真の整理をしていたら、いつだったか隠した、あの人と撮った唯一の写真を見つけてしまった。 臆病より恐れよりその恋は私を動かした。私はひたすらにあの人を追いかけていた。本当に可愛らしい性格だ。「隣にいたい、一緒にいたい」ただそれだけで、あの人の言葉ひとつひとつが宝物でいつも手帳に記していた。だけど、私は言うならまだコドモで、今思えばあの人が喜ぶようなことを全然してあげてなかったんだ。 彼は結局、他の子を好きになって、さようならだったけど。その子は私の信頼していた友達だったけれど。彼がその子を好きになったことも、その子が彼を好きになって、二人が付き合ったことも全然恨んでいないし、裏切りだとも思わない。「私はこれ以上好きな人がもしできなかったらどうしよう」とか、彼と別れなくてはならなかったことは、つらくて、悲しくて、一気に世界が反転したように混乱して動転して胸が張り裂けそうだった。 だけど一緒にいるときも、告白も…別れのときも、私は一時たりとも素直でなかったことはなかったし、心のままを話していた、そして彼は最後まで聞いてくれた。「伝えたいことはすべて伝えた」そう思ったら、怒りや憎しみはなくて、と感謝のきもちだった。つらい意識のなかで伝えなければいけないことも解っていた。あんなに人を好きになれるなんてすごく嬉しくて、それを受け入れて一緒にすごしてくれた彼に、「ありがとう」と思った。好きなきもちは半年くらい引きずったけど、今ではすべてが穏やかな思い出。 ただ友達が私を見下して優越感を抱いていたことだけが一番のショックで、私は彼を悪者にして私の自尊心を守ってる。そのせいでつっぱった性格だけど、いつかまた好きな人ができたなら素直な子になれるかな
|