| 2006年09月25日(月) |
どう聞こえているんだろう |
人々の心を揺さ振る演奏をできる人の心に、音楽はどのようにきこえているのだろう。 私は、海外からきた指揮者にその一部、わけ与えてもらえて本当に胸が張り裂けそうな衝動にかられた。そう、きっと私がくみとれたのは一部にすぎないのだろうけれど、こんなにも私は音楽に心をにぎられてしまった。そしてあんなに自由に胸をふるわせて、心を、声を、解放したんだ。たった一部にすぎないのに。 あの人はいつも音楽をきくたびに、楽譜をめくるたびに、あの衝動とやすらぎにからだを震わせるのだろうか。いつも音楽が引力をもって、どんなにか自分に迫ってきてくれるのだろう。 まるでハンモックでねむるかのようにゆるやかに。まるで悲痛で苦痛な嘆きをくみとって泣き叫んでくれるかのように。心が、ふるえが、衝動がからだを飛び出して自由な世界へ足をおろすように。 ああ、それはどんなにか幸せなことなのだろう。なにがあっても音楽が心を解放してくれる。生きているあいだ、いつだって胸を満たしてくれる。どんなことがあっても、音楽が心をゆらしてくれる。 そんな人になれたなら。 いつだって音楽が私に迫ってきてくれる、そんな人間になれたなら、もしもそんな幸せがいつも私のかたわらにいてくれたなら、きっと私はなにがあっても生きていける_ そう思う。
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