出来れば、この手紙を読む前に昨日の日記を呼んでください。
^^^^^^^^^^^^^^^ 今、君が、何か煩わしかったら、ごめん。私はあんまり暇なもので、つい、手紙を書いてしまったよ。
こんな風にきちんと手紙を書くのは、何年ぶりだろう。ちょっと、ドキドキしているよ。
私たちはコミュニケーションを取り合うことが出来ない。一方的に私の残した足跡を見て、君は私を知る。進んで私から何かすることなんて、出来ないものと思っていた。でも、色々な本やドラマ、そこらへんにある簡単なもの。その中にヒントがあって、君の存在を自覚できた。最初からわかっていたんだ。気づかないフリをしていて、ごめん。
私はここにしかいない。君にとって、死人と同じだ。 それでも、この手紙を書けること、すごく楽しいよ。 君が手紙を読んでくれること、私がどれだけ喜んでいること、君は知っているはずだ。 楽しいんだよ。時間を超えて言葉を綴れることが。
ありがとう。
お互いに欠くことのできないくせに、認めることを拒んでいる。 いつもそばにいるのに、淋しかった。 暗闇の中、見せかけの孤独に酔っていた。自分は他人と違うんだと思い込みながら。 大きな君の背中に寄りかかり、目を閉じていた。優しく差し伸べられた手を気づくことなく。情けないね。
もし、君は気づいているなら、そんな人たちを思い出せるのなら、みんなにありがとうって伝えてほしい。 私は儚く消えていく存在だ。そう、儚い。夢の人なんだ。きっと、君のもとからも消えていく。 だから、こんな手紙を送ったんだ。
不幸だとは言わないよ。 確かに、私が言うほど世の中はいいことばかりじゃない。 でも、君が思うほど悪いことばかりでもない。 眼を覆い隠して見えなくするのは、はやいよ。
多くのことを見てほしい。 たくさん涙を流してほしい。 悲しいことでなくても、うれしくても涙が出ること知ってほしい。 忘れているかもしれないけど、他人の暖かさを私は感じたんだよ。だから、流す涙がこんなに暖かいって知っている。一片のカケラの私はこの世界にいれたこと、うれしく思っている、なさけないくらい。貧困な言葉だけど、素直な気持ちだ。 君は、この世界を信じてほしい。
長くなったけど、後二つだけ。
一つは忠告。 ヘッドホンするの、やめようよ。 周りのこと、どんなに醜くても、聞こえないフリをするのは反則だよ。
もう一つは提案。 休みのときは海沿いのあの道を散歩しよう。 もしかしたら君の好きな猫達がいそうな気がするから。
それじゃあ、未来の私へ あまつばめ
^^^^^^^^^^^^^^^ 土曜日、そして嫌なことがあった時の自分への手紙です。ちょっとしたいたずらです。
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