2002年01月18日(金) |
18キップの旅 1日目 |
<とりあえず、仕事中に思いふける>
言葉には力がある。 汚い言葉ばかり聞いていると、汚れた人間になっていく。 今は何も聞きたくないし、話もしたくなかった。 口なり、気持ちなり、少しでも緩めたら、イヤな言葉があふれて周りを汚す。
慌しさが、どんどんと汚れを流し込んでくる。 ゆっくりと浄化できないわだかまり。 このまま伏してしまいたい。 できないとわかっていても。
「そうだ、京都に行こう」 JRのコマーシャル、ではない。 これからの予定。(18キップ購入済み) 別にどこだってよかった。 日常から乖離したかった。 古いトコなら、悩みとか、不満とか、ちっぽけなものだと確認できる気がした。根拠など何もなく。
大きなものに預けに行きます。 溜まっている、なんとなくを。
きれい事ばかり口にしていたら、 『純粋だね』って言われたけど、 醜さを知らないのでなく、
忘れたいだけ。 夢見ていたいだけ。 逃げていること、認めたくないだけ。
『不純』ですよ。 知ってのとおり。
<PM8:00 東京にて> 夕食を考える。 せっかく東京まで来たのだ。 それなりのものを食べよう。
東京の名物? もんじゃ?人形焼?深川? 鉄砲仕掛けのネギマ?目黒の秋刀魚? スシ?テンプーラ!
なんとなく、違う。とりあえず却下。 4年前まで仕事と遊びでかよっていた東京は、身近でなく知っている場所。 とりあえず、よく行ったトコへ。
新宿。 にぎやかで、人が多くて、眠らない街。 サメはいない。
目当てにしていた店、見事になくなっていた。 にぎやかな辺りを歩いてみる。
この街には何でもある。 食べ物屋だって、日本中、世界中が食べられる。 そして、何もない。 本物は、ここじゃない。
全知全能にて無知無能。 すごく、嘘っぽい。 すぐにでも『代替』ができる街。
言いすぎか。
目に付いた店に入る。 なぜか沖縄料理。 にぎやかで、小汚いのが気に入った。
ソーキそばとテビチ(トン足)を注文。 沖縄料理は好き。だから、どのくらいマガイモンなのか知りたかった。 悪巧みを知ってか、店員はお冷をくれない。後からの人にはくれているのに・・・言ってようやく頂きました。
味は、沖縄だったらがっくりしていた。 期待どおりの味。 不味すぎず、美味すぎず。 沖縄っぽい味。ただし、濃すぎ。
東京来てまで、なぜに沖縄? 半端すぎる。
満足したけりゃ本場行け。 ここは雰囲気楽しむトコロ。 知らないものが、知るきっかけ。 そういうこと。
<PM9:00 喫茶店にて>
乗車予定まで約3時間。移動を引けば2時間強。
遊ぶには時間が気になる。歩き回る気になれず。 コーヒーを飲むことに。
1杯で1時間ほど居座りました。
安さを客回転で補うチェーン店。 迷惑な客だろう。 スミッコで本を読む。 時間つぶし用の本。 7割ほど読み終えて、居心地が悪く感じる。 客出入りが激しくて、落ち着いて読めない。 一番長居している客は追加注文なし。 気まずくなって店を出た。 まあ、いいさ。時間はつぶせた。
<PM11:00 東京駅にて>
そろそろ、ホームに行っておく。 東京発、大垣行きの『ムーンライトながら』を待つためだ。 まだ来ていないが、先に待っていれば座れるだろう。 そんなモクロミも崩れる。
構内アナウンスにて、
「なお、『ムーンライトながら』号の指定券は本日満席のため、ご乗車できません」
あわてて調べる。 自由に乗れるのは小田原から。 そんなことは知らなかった。調べてもいなかった。 ひたすらに焦る。ここで中止か? ホームを走って駅員を探す。 ・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ いた。5分ほど探してしまった。
「すみません。『ながら』に乗ることはできないのですか?」
息を呑む。 営業スマイルのまま「無理」と言われたらどうしよう。 不安、不安。
「だいじょうぶですよ」
その一言で楽になった。 駅員は止まっている電車を指差し、
「この小田原行きに乗って小田原から乗車してください」
・・・・・・どうやら、東京に出てきたのはまるっきりの無駄だった。
『ながら』では座れないことを覚悟した。 小田原までの1時間20分、仮眠をしよう。ゆっくりと。
それにしても、これは鈍行。『ながら』は快速。 追い越されはしないだろうか。 不安がよぎる。
売店にて、雑誌とお茶と時刻表を購入する。 これからの計画のため。
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