EscapE
柚樹



 楽しかった日。

昨日、髪を切った。
切ってくれた美容師さんは楽しそうだった。

「こんなに切り甲斐のある髪を切るのは久しぶり」

だそーだ。

私も楽しかった。
髪が切り落とされるだけ心は軽くなっていった。

色も変えようと思ったけど「お金がない」って理由で断念。
でも、私の頭の中のカラー料金は今までのLL料金。
この長さなら、今までの半分ほどで済むはず。
まだまだ短い髪に慣れてないらしい。

鏡のなかの私は別人。


切り終わってから4時間労働。

そしてバイトの仲間と飲み会。


とりあえず、皆様いい反応してくれたよ。
私の髪がない(間違い)ことに。

とにかく楽しかったー。
騒ぎまくり。しょっぱなからハイペース。
とりあえず一杯目は生中。
もちろん一気。(酒弱いのに)
2杯目巨峰ハイ。
これも3分経たないうちにジョッキは空。(酒弱いのに)
ちなみにこの時点で顔真っ赤。(これ基本)
3杯目は梅ハイ。
美味しくなかったのでなかなか進まず。
結局他のと交換。
生中に戻る。
4杯目はカルピスハイ。
カルピス大好き。

そんなこんなでほとんど酒しか口にしてないかも?
いや、それは気のせいだ。
いろいろ喰った。
それのついでにマジ語り。
私は浮気推奨派。

此処に帰ってきてくれるなら、何でもいいや。

と思ってしまう。

まぁこの頃には定位置に収まってた。
(前回の飲み会での被害者の隣)
落とす気でいるから。結構マジで。


そして2次会はカラオケ。もちろんオール。
一曲目からCoccoとか歌っちゃう自分。病んでるね。
そのまま病んでる曲を歌いながら
いちばん遠かったはずの彼(被害者)の隣にちゃっかりと。

そっと繋いだ手の冷たさが今でも残ってる。
「冷たくて気持ちイイ」
そっと耳打ち。
無表情を装う反面、鼓動は早い。
酔っぱらったフリも限界。
顔なんてマトモにみれない。



朝6時の地下鉄。
ひとりで階段を下りた。
最後の段を下りたところで、後ろから彼の話し声。
追いついて欲しくていつもの倍の時間をかけて
お金をいれ、切符を購入。
適度に近づいてきたところでやっと振り返る。
さも、今気付いたかのように。
「あれ?こっちから帰るの?」

地下鉄を待つ間、乗ってる間、ずっと何かを喋ってた。
地下鉄の吊り広告に文句つけたり、どうでもいいことばかり。


彼は私の降りる駅のひとつ手前で降りていった。


2004年08月12日(木)
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