EscapE
柚樹



 違和感の毎日。

以前の日記を読み返してみて

本当に自分が書いたモノなのか、と

不思議な感覚にとらわれる。

間違いなく、自分の書いた文章だし

書いた記憶も残っている。


けれど、まるで赤の他人の文章を読むように

自分の過去を読んでいた。

不思議な違和感のなかで。




進まない卒論。

浮上しない心。

動かない身体。


   そして、治らない病気。


ふわふわした時間を過ごし

なんとなく日々を暮らして

そんな自分に対する不安と不満を

ただただ、溜め込みながら

呼吸をしているだけ。

ほかには何もない。


あたしが消えたところで何も残らない。


そしてそれを望むあたし。



2004年11月08日(月)
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