EscapE
柚樹



 (草稿)

高校二年の春から今年の夏まで付き合ってた人。
散々、傷つけてしまったのに、まだこんなあたしを
「(彼の中で)価値のある人間」だと称してくれる。
あたしはそれが嬉しい。
他の誰でもない彼が認めてくれていると思える。

別れてから二ヵ月ほどの間に二度会った。

あたしは抱き枕だから。

それでも初めの一回で終わりにするつもりだった。
だから一泊だけさせて帰らせた。

それなのに…
携帯に残る彼の存在を消すことなんて出来なかった。
だからまだメールも電話もする。
六年ていう時間は長い。
彼しか知らないあたし、あたししか知らない彼がいる。
お互いにしか話せないこともあって
そんな時は、お互いにもたれかかる。
そんな立場にはないことを、しっかりと自覚しながら。

最低だな、あたし。
そんなこともわかってる。
でも今更、どうにもできない。


2004年12月07日(火)
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