水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2002年04月13日(土) |
山田詠美著『天国の右の手』 |
愛してはいけない人に愛を告げたとき、性的不能(他の言い方がほしいです。 不〜、という言葉はあまり好きじゃないので)だと告白されたら、、うーん、 どうしたらいいんでしょうか? 告白されても、愛することに変わりはないし。
『天国の右の手』、事故で右手をなくした女の子とその姉の夫のお話。 こんなに優しい義兄がいたら、心が乱れそう・・かもしれません。
なんだか胸が詰まって・・言葉にできないんです、今。
続きは、もう少し落ち着いてからで、いいですか? ごめんネ。 水野
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翌日になりました。
『天国の右の手』は、ホテルを舞台にした恋愛小説の短編集「贅沢な恋人たち」 の第一話。先月読んだ「贅沢な恋愛」「贅沢な失恋」(共に角川文庫)とほぼ 同じ作家たちによる短編集です。 なぜか、「贅沢な恋人たち」は幻冬舎文庫ですが。
渚子の爪に淳士が赤いエナメルを塗るシーンが、哀しくて鮮やかで哀しいです。
体の一部を諦めている者同士、それは慰めあうわけではなくて、諦めている上で のこころの自由をわかりあえているように感じます。
舞台はタイのシュガーハット。海辺のバンガローで過ごす渚子と淳士のひととき を読んでみてください。
山田詠美著『天国の右の手』 ありがとう。
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