水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2002年11月20日(水) |
デイヴィッド・レーヴィット『テリトリー』 |
「せつない話第2集・山田詠美編」(光文社文庫)の最後のお話です。第1集の 方の最後は、純愛ものかと思ったら兄弟愛がテーマでした。今度こそ純愛かと 期待したら・・ホモの息子とその母親のお話でした・・。山田詠美セレクション ですから、次から次へ、山田詠美のお気に入りのカフェに連れて行ってもらった ような感じです。そこで、今夜はホモの息子が登場!
息子と母親の関係論では、「息子の最大の理解者は母親だ」なんて、よく言われ ますが、どんな息子でも母親ほど盲目的に愛してくれる人はいないんですね。 ゲイのパレードをする息子の後をその親たちがパレードする姿は印象的です。
タイトルのテリトリーには、ふたつの意味があります。自分が暮らす土地など の見えるテリトリーと、自分だけの精神世界としてのテリトリー。 テリトリーによって罪の種類が違うから、テリトリーが存在するのかもしれま せん。 訳は井上一馬(かずま)。 せつなさ:☆☆☆☆☆☆ ある意味、純愛・・。 大切なひとのテリトリーを優しく見守りたくなりました。
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