水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2002年12月11日(水) |
志水辰夫『プレーオフ』 |
読み終えて、思わず筆者を確認しました。志水辰夫・・ども、初めまして。。 男性ですよね!?後の筆者紹介を見たら、デビュー作は『飢えて狼』。受賞歴は 日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞、柴田錬三郎賞など、堅そうな? ものがズラリ。『プレーオフ』は異色の作品ですか?コバルト・ノベルのテイスト なので、読んでる途中で女性が書いたもののつもりになってました!
プロゴルファーを目指す章二の前に現れた美代子は、美人でスタイルも良くて旧家 のひとり娘。章二と結婚したい美代子は・・と、くれば、この先のストーリー展開 は、・・ですよねー。ゴルファーになるか、旧家の(この旧家はちょっと特殊ね) 入り婿になるか、もっと、悶々と悩んで欲しかったような気もしますが、すごい 爽やか漫画的で、この作品の前に読んだ篠田節子の『38階の黄泉の国』が残した 混沌とした苦味をみごとに流してくれました。濃厚な肉料理の次に、酸味の効いた シャーベットを食べた感じです。
・・あのー、、「キスの雨を降らせる」って、・・男の願望? キスの雨が好きな女性は、あんまりいないと思います。ど? ハーレークイン風な描写が・・いやはや。。 この「短編復活」(集英社文庫)、思っていた以上にバラエティ豊かです。
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