水野の図書室
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2003年05月15日(木) 恩田陸『待合室の冒険』

おお!また、関根と息子の春が二人揃って登場です。『海にゐるのは人魚ではない』の
続きを知りたいと思ってたので、嬉しい書き出し。あ、でも、『海にゐるのは人魚ではな
い』とは、全く関係ありません。駅の待合室で、列車事故のため足留めされた関根親子
は、退屈しのぎに推理ゲームを始めます。

「駅に人が来るのは何のためだと思う?」──春が関根に話し掛けます。駅に人が来る
のは、、と、関根が推理した後、「駅の待合室に来るのは?」と更なる質問が。
そして、待合室で思いがけない場面に遭遇することに……。

作者は、ハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」を紹介したかったようですね。
なにげない言葉から推論を積み重ねて、犯罪の真相に迫るというもので、作中でも、
関根多佳雄の手元には、しっかり、文庫本の「九マイルは遠すぎる」が!

ラストがすっきりして、楽しく読めました♪
それにしても、親子で本の話ができるなんて・・憧れます☆
誰でも、親子共通の本はあると思いますが、古典ミステリを話題にするって、照れません?


水野はるか |MAIL
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