水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
| 2003年05月27日(火) |
島村洋子『ハム列島』 |
先週末から「らせん階段 女流ミステリー傑作選・結城信孝編」(ハルキ文庫)を 読んでおります。恩田陸の怖い話、加納朋子のせつない話、のあとにきたのが、 島村洋子の笑える話、『ハム列島』。キャハ!タイトルからして、笑えるえるえる。 ハム列島──『ハムレット』のパロディ?ん? で、はい、そうでした。
舞台は大阪。ある家で起きた惨劇をリポートすることになった新米リポーターが 事件の核心に迫っていきます。
大阪弁が何とも言えない“だし“を効かせていて、惨劇なのに明るいんですよー。 「むっちゃおかしいんちゃうん」とか、「いい人やねんけど」とか、会話が弾んで、 小説もリズミカル。『ハムレット』がベースな暗く重いお話が、パッと見、ぜんぜん 違って見えます。
ええ、もちろん、面白かったです。 こういう気楽に読めるミステリもいいですね。
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