水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
しゃかしゃか更新していくつもりで、阿刀田高「花あらし」(新潮文庫)を読み 始めて・・!あん、このお話・・!・・以前、読んでました・・あぅぅ。 去年、ゴールデンウィークに図書室をしばらく休んだあとに、まず読んだのが、 怖い話のアンソロジー、「七つの怖い扉」(新潮文庫、2002年5月7日記)で、 その最初のお話がこの『迷路』だったのです。
読みながら、どこかで聞いたことがある展開だなぁ〜なんて、うすぼんやりした 記憶をたぐりよせてたんですが・・。頭の中は『迷宮のレプリカント』状態です。
夢なのか現実なのかわからない、先月読んだ川上弘美の「物語が、始まる」 (中公文庫)の幻想も甦ります。きれいな幻想ならいいんですが、『迷路』を 支えるのは、なんとも言えない不気味な怖さ。
「井戸」「赤い月」「死体」・・こう並べるだけでも怖いのに、阿刀田高が捌くと、 120%怖い物語に。。そして、巧みな構成に不思議な安らぎを覚えたり・・。
裏表紙には目を引く一行、「きっと泣ける純愛ホラー」。 まだ泣けません。
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