水野の図書室
Diary目次|過去を読む|未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
・・怖い・・。 晩秋のロシア、エカテリンブルグの女子修道院にある本の調査に行った 学芸員が見たものは──。
ロシア皇帝一家終焉の地、エカテリンブルグは、アナスタシア伝説誕生の地 とばかり思っていたのですが、皇子アレクセイを題材に、これほどの物語を 紡ぐ阿刀田高って、す、凄いです。。としか、言いようがありません。
軽佻に浮ついた感じなどまったく見えない空間に、ひっそりと息づく皇子は、 夢か現かわからないまま、読み手の記憶にも深く刻まれていきます。 そして、ラストと冒頭がするするとつながる瞬間にドキッ! 短篇の名手と言われる職人芸に唸りました。 ぜひぜひ、読んでみて下さい。
|