水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2005年01月17日(月) |
鈴木光司『サイレントリー』 |
短編集「サイレントリー」(新潮文庫)の最後の物語で表題作になりました。 塾の講師と生徒の回想が静かな時を刻む「サイレントリー」。読後感は やわらかであたたかで、この本を閉じてしまうのが惜しいほど。
講師の妻は赤ちゃんを産んで、すぐに亡くなり、生徒は幼い頃に両親を 亡くしていたのです。生徒が「心に残るワンシーン」というタイトルで小論文を 書いている間、講師は妻との思い出を数え、生徒は父と母を想います。
なにげない日常のひとこま、ちょっとした会話が、遺された者にとっては、 最愛の人とのかけがえのない絆になるんですね。明日になれば、今日の ことは思い出に変わる不思議。。明日につながる今日を、もっと大切に しなくちゃいけません。
そして、大切な人はもっと大切に。愛する人には笑顔を向けていたいです。。 (↑照れ照れ)
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