水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2005年04月19日(火) |
永井するみ『フィトンチッド』 |
今度のお話では、知鶴の身に危険が迫ります。 髪を切った知鶴に、「髪切ったんだね、似合うよ」と、知らない男から電話が!! これだけでも、充分怖いのに、空き巣が入り、下着だけが盗まれ……。
知鶴は、どんなふうに気持ちを落ち着かせるのかと心配していたら、やはり、 好奇心旺盛なだけあって、犯人探しを始めるんです。予想通りの展開。 危ないですよー!警察に任せればいいのにぃー!でも、知鶴に活躍してほしい。 と、複雑な応援体制に。30ページほどの中で、どうやって犯人が見つかるのかと 余計なこと考えようとしたところで、ニクイほど上手い急展開で、なるほど〜。
タイトルのフィトンチッドですが、フィトンは植物、チッドは殺すという意味だそうで、 知鶴さん、お花の知識もなかなかのもの。勉強になりました。
電話番号を教えていない人からの電話は、まさに日常の謎。 鈴木光司『闇の向こう』(「生と死の幻想」収録、幻冬舎文庫、2001.12.02記)の 恐怖を思い出しました。執拗な電話魔と戦う勇敢な父親に感激。こちらもぜひ。
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