Opportunity knocks
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「トニー滝谷」 孤独というものについて考えた。 ひとりでいること。ひとりに慣れるということ。 嵐の夜に狭い部屋にうずくまってぼんやり風の音を聴いているようなそんな孤独について。 それは本人が望むと望まざるとにかかわらずそこにただあるのかもしれない。
宮沢りえがとてもよかった。交差点の信号待ちで返したばかりの洋服のことを考える彼女。高価な洋服にかこまれて思わず泣いてしまう彼女。彼女にも彼女なりの孤独というものを持っていて、それはトニー滝谷が持っていた孤独と同じように彼女だけが感じることのできる孤独であり、彼女が考えなければならない孤独だったのだろうとおもう。 そういう他者が踏み込むことのできない見えない壁みたいなものを、とてもよく演じていたとおもう。映画を観ていることを忘れてしまうくらい自然だった。
イッセー尾形は、どうなんだろう。わたしとしてはけっこうイメージができてしまっている俳優なので、小説の中のトニー滝谷が重なるまで時間がかかったような気がする。 でも、トニー滝谷を(トニー滝谷の空気ごと)演じるというのはかなり難しいことなんだろうとはおもう。
ラストについては、まあそれもまた良いのではという感じかな。 でもどちらを選ぶと聞かれればわたしは小説の方の終わり方を選ぶだろうな。
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