Opportunity knocks
DiaryINDEXpastwill


2005年05月12日(木) そして京都

朝、6時すこしまわったくらいに京都到着。
空を見上げれば所々薄く雲がかかっているけれどなかなかの快晴。
バスを降り、うーん、と伸びをして歩き出す。

駅ビルのある方と反対側の方にバスが着いたようなので、とりあえず駅ビルの方へ向かって歩いた。
歩いているうちに、じつはお腹が減っていることに気付き、とりあえず駅に入っているお店で朝ご飯をたべる。
クロワッサンとベーコンエッグとバナナジュース。
たべながら大学にいってた頃から使っていた地図を取り出し、午前中にいくお寺の位置を確かめた。建仁寺。
京都駅からそんなに遠くなさそうなので、ぶらぶら歩いていくことに。

1時間以上もかけてクロワッサンとベーコンエッグとバナナジュースをたべたせいで、お店を出る頃には駅はだいぶ人が多くなっていた。観光客とおぼしき人や通勤途中の人、学生などなど。

駅をでて烏丸通りを北に向かって歩く。
東本願寺の横を通りながら、ずっと昔のことをおもいだしていた。
同じこの道を恋人と一緒に歩いたときのこと。そのときは駅に向かって歩いていて、数十分後には別々の方向に帰ることになっていた。
離れ難くて、しっかり手を握っていたっけ。ずっとずっと昔にあったこと。

そんなことを考えつつ歩いていたら、いつのまにか四条まできていた。
確か建仁寺は四条と五条の間くらいだったと思い出して、あわてて右に折れる。
大通りをそれて小さな通りを横切りながら歩く。
小さな通りはお店の開店の準備をしたりする人や、玄関の前を箒ではいているおじさんや、園服を着た小さな子を自転車に乗せて走っているお母さんがいたりして当たり前の朝の風景がここにもあるんだな、とそれこそ当たり前のことをおもった。

高瀬川を横切り、鴨川にかかる松原橋を渡ってようやく建仁寺の境内の入り口についた。



拝観は10時から、と書いてある。
時計をみると8時10分。まだまだ間があるので東大路を八坂神社の方に向かって歩きはじめた、のは良いのだけど、祇園まで出たところで息切れがしてきたので目に入ったスターバックスに入った。カフェインレスのドリップコーヒーとマカダミアナッツクッキー。ゆっくり飲んでいるうちにまた元気がでてきた。

10時10分前、スタバを出て建仁寺の境内まで。
入ろうとしたら顔に何かがあたった。雨粒。晴れていた空がいつのまにか鉛色になっていた。細い糸のような雨が落ちてきている。
やれやれと思いながら拝観の受付にいく。



平日だからなのか、観光客もあまりいない。少し歩けば大通りで車もいっぱい走っているのに、お寺の中はとても静か。

建仁寺は臨済宗の総本山で、日本最古の禅寺なのだそう。開基は鎌倉時代の建仁2年で、当時の天皇によって年号を下賜され、建仁寺と命名されたとのこと。
今回は法堂の天井に書かれている大双龍図を見るのが目的なのだけど、枯れ山水の庭や、茶室など、見る価値のあるものが多くあった(俵屋宗達の風神雷神図は残念ながら公開されていなかった)
ひととおりまわってから法堂の双竜図をみる。
ほんとうにスケールの大きい天井画だった。通常、仏法の守り神とされる龍は一体しか描かれないのだけど、あえて双龍にすることによって互いが協調する、手を携えるということを表現しているらしい。しんとした大きな空間に迫るような龍が浮かび上がっていて、しばらくずっとそんな龍の姿を言葉もなく眺めていた。


1時間半くらいたったあと、建仁寺をでて三条京阪の駅に向かう。
今回のもう1つの目的。Rさんとの京都デート。
電話で待ち合わせの場所を決めたのはいいのだけど、ぽつぽつ降っていた雨が滝のように音をたてて降ってきたため、少々変更せざるを得なくなった。待ち合わせの場所を京阪の駅から、Rさんの大学の近くの百万遍という交差点の角にした。

しばらくして現れたRさんは想像通りの素敵な雰囲気を持った人だった(じつは初対面)
二人でお昼をたべる予定のお店まで傘をさしながら歩く。小さな路地を入ったところにあるこじんまりしたとても良い感じのパスタのお店。
歩きながら、お昼をたべながら、いろんなことを話した。サリンジャーの話、堀江敏幸の小説の話、これから先の人生の話、お互いの近況、ほんとうにいろいろ。
年も違うし、育った環境も、現在の生活も、いろんなことが違うふたりだけど、そんなふうに話しができることがとても嬉しかった。とてもとても特別な数時間だった。

Rさんと別れて市バスで京都駅まで。
本当はもっと時間をかけてゆっくり京都をまわりたかったのだけど、諸事情があって帰らないといけなかった。それでも、とても濃密で有意義な時間を過ごすことができたような気がした。


名古屋駅に着いて、前から約束していたKさんと駅で待ち合わせる。
短い時間だったけど、お互いの近況を話したり東京や京都の話をしたりした。
久しぶりにあったKさんはますます素敵女性に磨きがかかっていて、ああわたしもこんな雰囲気を持った女性になりたいな、とためいきまじりにおもった。

万博に来られるSさんへのプレゼントを預かって、駅でKさんとさよならする。
手を振り合って、元気でねと声をかけあう。今度はいつ会えるだろうか。また笑顔で会える日がくるといいな、そんなことを思った。

そんな感じで小旅行というか小移動が終わった。
長いような短いような、不思議な時間だった。
でもまたこんな時間を過ごしたいと思った。
変る事のない日常の合間に、ふらっと。



n |MAIL