almanac of the wind







2001年04月12日(木) 「ピアノレッスン」について。



19世紀。幼いころに声を失ったエイダは、
ピアノを声代わりに生きて来た。
再婚相手の夫スチュアートは、
運ぶには重たいという理由で大切なピアノを浜辺に置いていった上に、
土地を手に入れる代償にベインズという男の手に渡してしまう。
エイダはベインズにひき方を教えるかわりに、
ピアノをかえしてもらう契約をし、
そして二人のピアノレッスンが始まる。

あらすじとしてはこんな感じでしょうか?
話自体もエイダの強い意志というか、
人に心をゆるさない凛とした孤独という感じをすごくいいと思って、
一言も発せずにそのすべてを表現できるホリーハンターも、
もちろんすきなんだけど。

個人てきには、
この映画を司っているといってもいい、
マイケルナイマンの音色をそれはとても美しいと思ってしまう。

マオリ族のチャント、
舞台であるニュージーランドの海、
永遠に晴れることはないのかと思われる空。

きっと、
この音楽がなければ何もかもが薄れて見えるんだと思う。
とくにすべての感情をたくすエイダにとっては、
音だけが唯一の物だったのだから。
そんなふうにCDだけを聴いていくと、
また違ったうねりがやってくる。


心から信頼できる人とであった時、
すべての海が凪いでゆく。

海のそこに沈んだ彼女は何が見えたのだろう?





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さくらっこ [MAIL] [HOMEPAGE]

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