almanac of the wind







2001年05月03日(木) 「鳥籠」について。



ある時のふとした一言に、
手足全ての血が引いてしまうほど薄紫になってしまったような、
そんな想いを感じる時がある。

そんな時は何故か決まって鳥籠を思い出す。
丸い鳥籠に丸くうずくまり震えている小さな青い鳥。
小さい頃は震えて泣いているのかと思っていた。

思いきり叫びたい言葉は喉の奥深くに引きずり込まれ、
立ち上がることも叶わずに、
冷たい氷の腕に抱きすくめられて、
ふるふると震えている。

だからといって、
鳥籠から逃げ出せば、
もっと残酷な孤独が待ち受けているのも分かっている。
誰かの指一つ、
鳥籠に入り口に差し出してもらえれば、
幸せに出ていけるということも。

自らの想いから背を向けることはできはしない。






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さくらっこ [MAIL] [HOMEPAGE]

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