ある時のふとした一言に、 手足全ての血が引いてしまうほど薄紫になってしまったような、 そんな想いを感じる時がある。
そんな時は何故か決まって鳥籠を思い出す。 丸い鳥籠に丸くうずくまり震えている小さな青い鳥。 小さい頃は震えて泣いているのかと思っていた。
思いきり叫びたい言葉は喉の奥深くに引きずり込まれ、 立ち上がることも叶わずに、 冷たい氷の腕に抱きすくめられて、 ふるふると震えている。
だからといって、 鳥籠から逃げ出せば、 もっと残酷な孤独が待ち受けているのも分かっている。 誰かの指一つ、 鳥籠に入り口に差し出してもらえれば、 幸せに出ていけるということも。
自らの想いから背を向けることはできはしない。
|