今日のこあら
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こあらの上海旅行記(まとめ

こあらの見た風景(要はブログ) スタートしました。


2002年05月01日(水) 博物館&美術館めぐり

今日、私はお休みでした。
うちの会社は、メーデーが休みなんです。
過去の時代には意味があったのかもしれないけど、いまはねぇ・・・
まぁ、休みであれば、その辺はどうでもいいんだけどさ。

柴は当然会社なので、ひとりで街をふらふら。
まずは、上野の東京国立博物館の雪舟展。

会場についたのは、9:50(開場時刻の20分後)。
混雑してたらどうしよう、と心配しつつ正門から会場へ。
確かにたくさんいたんだけど、建物の外の行列にはなっていなかった。

とはいえ、展示室入り口は黒山の人だかり。
もっと早く来るべきだったと後悔していると、
係りのお兄さんの
「展覧室の順番にかかわらず、
すいている部屋から自由にご覧ください」の天の声。
すぐに出口から展示室に突っ込む。

さすがに、出口の部屋はすいていた。
そして、その部屋に「山水長巻」があった。
さすが本物。教科書とは違う。

この前の横山大観の「生々流転」は、ぼんやりとした霧の中で
繰り広げられる風景だった。雪舟のこれは逆の印象だ。
線がすごく力強い。太線で空白を力強く画して、
その中に世界を、ぎゅっと押し込んでいる感じ。

でも、他の部屋にあった禅僧などの人物画は、とても柔らかい線なんだよね。
同じ人の作品とは思えない。
僕は、山水画よりは、この「ちょっと笑みを湛えた丸い顔」の人物画の数々の
ほうが、気に入った。

出口の部屋から逆走すると、思いのほかすいている。
他の花鳥屏風や山水図もそれほど人に邪魔されず見ることができた。
皆様にも「逆走」をお勧めします。

雪舟のあと、常設展に回ったんだけど・・・
こちらにも「あっ!あっ!あっ!」というものが
展示されていました。

八橋蒔絵螺鈿硯箱(尾形光琳・国宝)

ぼく、蒔絵が大好きなんです。一度、本物を見てみたかった。
豪奢でしょ?普段のみみっちい世界とは、絶対縁がないでしょ?
だから、すきなんです。きんきらきんの世界が。
ぼくも、蒔絵の文箱の一つや二つや三つや四つほしいもん。
ためつすがめつ眺めて暮らしたいなぁ。
(費用は、この際考えない)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、街をうろちょろしつつ、出光美術館へ。
「描かれた極楽と地獄」と題した仏画展である。

美術にはそれほどの興味がない私も、
宗教画には洋の東西を問わず興味があって、
イコンもすきなんだけど、仏画もすきなんです。
その中でも好きなのが、両界曼荼羅と阿弥陀来迎図

今回も当然「阿弥陀来迎図」があったんだけど、
そのなかで、ちゃんと九品往生が書き分けてある仏画があった。
九品往生というのは、
臨終のときに極楽から迎えに来る方法とその後(?)の人生が、
人間界にいるときの生活態度で「上品上生」から「下品下生」まで
9ランクにわかれているということ。

「上品上生」になると、阿弥陀如来を筆頭に菩薩やその家来たちが、
大挙して極楽からやってきて、なくなった人をダイヤモンドの車に乗せて
極楽につれていってくれるんだけど、
「下品下生」だと黄金の蓮華の葉がやってくるだけ。
下世話な言い方をすれば、
「会社の社長が、役員全員を引き連れて高級車で迎えに来る」のか、
「普通のタクシーが、『お迎えにきましたよ』と来るのか」の違いかも。

あと、出光美術館は「伴大納言絵詞(国宝)」を所有していて、
今回は全3巻を期間中、摸本と本物を入れ替えながら展示されている。
(今は、第3巻が本物だった)
こういう物語絵巻は、何が書いてあるのかわかりやすいからいいよねぇ。

あした、もう一日会社に行ったら、また休みです。





↑みなさんも、学生時代に聞いたことはあると思いますよ

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