近くの駅までスクーターで通うボク。 今日出勤前に、ガソリンメーターを見ると、 ガソリンの残量が残り少なくなっていた。
所詮は原付のメーターはいい加減なので、 正確な減り具合は分かりにくい。 そんなときボクは、給油口を開けて直に残り具合を目で見て調べてみる。 「大丈夫、駅までは保つな。」 そう確認して、猛スピードで駅に向かう。 朝は時間がないので、できるだけスタンドには寄りたくないからだ。 と言いつつ、今までにも何度かガス欠して会社に遅刻しそうになったこともあるけど・・・。
で、仕事を終えて帰宅するとき、 途中でスタンドに立ち寄った。 ボクの原付はタンクが小さいので、空っぽから入れてももせいぜい3.5リットルくらいしか入らない。 今日は3.2リットル入った。 ボクは小銭を350円用意して、スタンドの兄ちゃんがいくらって言うか待っていた。
そしたら、兄ちゃんは 「301円、1円はいいや」 って言ってくれた。 ちょっとうれしかったけど、 ボクは手に持っていた100円硬貨3枚、50円硬貨1枚のうち、 50円硬貨を財布に戻し、1円を探した。 しかし、こんな時に限って1円が見あたらない。 で、ボクは10円硬貨を1枚取り出し、310円を兄ちゃんに渡した。 すると、兄ちゃんは伝票と10円を返してくれて、こう言った。 「誰のか知らんけど、ここに1円あったで」
どうも、たまたま得体の知れない1円がレジの近くに転がっていたらしく、 それで、1円はいらない、って言ってくれたのだった。
たかが1円のことだけど、 そのちょっとヤンキーっぽい兄ちゃんの好意に、 今日1日がうれしい出来事でしめくくれてよかったな、 と思えたのでした。
|