日々雑感
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2002年01月28日(月) ご近所さんができる

夜、友人から電話。昨日つくったカレーが残っているので食べに来ないかと言う。喜んで出かける。

友人は、同じ町内の大通りをはさんだ向かい側に住んでいる。それが、今度うちの隣のアパートに引っ越してくることになった。「近く」ではなく、ほんとうに「隣り」。それもお互い2階の角部屋どうしということで、窓から顔を出し合うと相手が見える距離である。偶然なのだが、驚いた。

引越し準備真っ最中の現在のアパートでカレーを御馳走になる。缶ビールも出してくれる。「数えてみたら、今回で引越し9回目なんだよね。」確かにそうだ。鎌倉や菊名や調布や、今まで遊びに行った、いくつもの部屋や町を思い出す。

自分はというと、上京したときも合わせて引越しは3回。東京で初めて住んだ町は住宅地で、静かで住みよい場所ではあったが、日曜の午後など、ぶらぶら歩き周るには寂しすぎた。それから現在住んでいる町に引っ越してきて、もうずいぶんになる。商店街が並ぶ賑やかな町だ。一人で暮らしている分にはこれくらいがちょうどいい。

それでも、以前住んでいた町を電車で通り過ぎるときなど、今でも一生懸命眺めてしまう。駅前の本屋のレジには、まだ猫がいるのか(いつも、レジの横に大きな猫がじっと座っていたのだ)。電気屋がなくなって焼肉屋になっている。冬になると、駅前に焼き芋屋のおじさんが必ず現れた。

一度住んだ場所には、そこここに自分の足跡が残っている。いつか、この町からも出て行って、何年も経ってから再び訪ねたとき、自分は何を思うだろう。

カレーを食べたあと、軽い荷物などを運びがてら、二人して友人の新居へ移動。部屋をのぞかせてもらう。新築なので、どこもかしこもピカピカである。真新しい部屋の匂い。まだ何も入っていない新しい部屋を見ると、ワクワクする。気分が全部「これから」に向かうからだろう。

窓から顔を出してみると、確かに自分の部屋が見える。ご近所さんがいる生活。これからどうなるか。


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