明日から遠出するため、駅まで切符を買いに行く。切符売り場には大きなリュックを背負った若者たちの列。何か話しては、皆でしきりに笑っている。ここからどこかへ向かうのか、あるいは旅の通過点か。それぞれのリュックには寝袋もぶら下がる。通過点だと思った場所が、出発点、終着点になることもあるだろう。いつか振り返ってみたときどんな地図が出来ているのか、想像もできぬままにふらふらと歩いている気がする。帰り道、頭の上にどんぐりの実が落ちてくる。双子の小さなどんぐりである。