日々雑感 DiaryINDEX|back|next
ここにいると、砂時計が目の前に置かれているかのように「時間の流れ」を強く感じる。ひとりひとりに与えられた時間の量はあらかじめ決められていて、それが尽きてしまうとき自分もいなくなる。古い写真、子どもの頃クリスマスにもらったプレゼント。そうしたものを大事に大事に仕舞っていた老夫妻。あるいは、今まで暮らしてきた様々な国や街の物を家中に置き「ここは『思い出の家』なんだ」と言っていたおじいさん。過ぎ去っていった時間、残された時間、直視するのは怖い気がするけれども、それを受け止め、そのうえで過ごしているような印象を受ける。かといって、悲壮な感じだというわけではない。もっと静かに、いずれ尽きてしまう時間を慈しんでいる。
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