今日は久しぶりによく晴れた。川向こうの遠くの木々まではっきりと見える。郵便配達の自転車がゆっくりと坂道を下ってゆく。屋根の上では小鳥が鳴いている。街角の花壇に黄色と紫のパンジーを植えてゆく男性。その手つきの確かさ、丁寧さ。「すべて世は事もなし」という一節がふと浮かぶ。夜、荷作り。出発は明日。この街を離れて、しばしの間、違うところへ。