友人から電話あり。一件はワインを飲みに行くお誘い、もう一件は引越し後の報告。ようやく、また少し時間が動き始めたような気がする。日はゆっくりと暮れる。上着を脱いだ人びとに混じって、川沿いの道を歩いた。声もなくユリカモメが飛んでいる。川から吹いてくる風の匂いがする。どこまでも歩いていけそうな、そんな幸福な春の夕暮れ。こんな日があってもよいだろう。