日々雑感
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2004年03月17日(水) 音が生まれる場所

週末から音楽祭で有名な街へ行っていた。夏には人であふれかえるという街も、この時期はひっそりとして、教会の鐘の音がよく響く。

知り合いのご夫婦のお宅に三泊。庭にクロッカス。食卓に水仙。本格的な春が来る前に庭仕事をしなければと、ふたりして話している。この家での日課は、就寝前に一皿分の大根を食べること。かつて、多忙によるストレスで不眠気味となった際、大根を食べたら嘘のようにすんなりと寝付けたらしく、それ以来の習慣という。滞在中は、ふたりと共に毎晩大根を食べた。

小さなピアノ工房も訪ねた。音が生まれる場所。修業を始めて三年目だという青年は、お土産にといってピアノの中に入るハンマーをひとつ手渡してくれた。

知らない街を、人を、知るということ。流れ込んできたものを言葉にするのに時間がかかる。今回は特に。ほとんど春といってよい陽気の中、ふらふらとした日々がつづいている。


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