日々雑感
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2004年03月28日(日) |
「ロスト・イン・トランスレーション」 |
橋向こうの映画館へ。この街では、日曜午後ともなると決まってどの映画館も混んでいる。家族連れ、夫婦、あるいは友人同士などでやって来る人がほとんどで、ひとりの客はほんとうに少ない。皆いそいそとポップコーンや飲み物を買い、始まるまでの間は座席でおしゃべり。「娯楽」としての映画がしっかり生きているのだろう。
この日見たのは「ロスト・イン・トランスレーション」。仕事で東京へやって来たハリウッド・スターと、ちょうど同じホテルに滞在していた女性とが、ふとしたことから出会うところから物語は始まる。とにかく「東京」の描き方がうまい。東京が舞台でなくては、この物語は成立しなかったろうと思わせるような存在感。
東京は寂しい。10年以上住んでいたけれども、いまだにそう思う。外から来た者を心許なくさせる街。そして、同時に愛しい。例えば、ネオンの灯る夜の街を早足で歩いているときに湧いてくる幸福感。あの空気を、久しぶりに懐かしく思い出した。
この映画、ラストシーンがまたよし。個人的に「ラストシーン大賞」をあげたい。
「ロスト・イン・トランスレーション」公式ページ
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