日々雑感
DiaryINDEXbacknext


2004年04月20日(火) 二人暮し

先週は二軒友人のところを訪ねた。どちらもパートナーとの二人暮しである。

一軒のほうは、もともとはそれぞれの蔵書であったという本が、本棚にぎっしりと詰まっていた。小説や歴史書から始まって、建築や金銀細工の写真集まで、いろいろなジャンルの本が並びながら、それでもバラバラという印象はない。

もう一軒のほうは、どちらも元美術専攻の学生ということで、家中に各自の作品が置かれている。片や写実的な鉛筆画、片や色とりどりの台所素材を使ったオブジェや大版の油絵と、作風はまったく違うのに、こちらも不思議にしっくりと共存している。

互いの持っていたものを無くすわけでなく、それらが調和し、「その家」ならではの新しい空気が生まれている。そして、どちらの家も居心地がよい。うまく調和するような要素を持ったふたりが自然と寄り添うのか、暮らしてゆく過程でだんだんと馴染んでゆくのか。

それにしても、本棚が倍になるというのは魅力的と思う。そういえば、友人の家の大きな本棚の上では、五歳になるという黒猫が長い尻尾を丸めたまま、いかにも気持ちよさそうに昼寝していた。


ブリラン |MAILHomePage