ヘレンの日記
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2004年08月20日(金) バリ島の火葬式

人生最高の通過儀礼! 華やかで尊い火葬式。
祖先こそ一番、身近で最初の神々。
祖先を祀るのは、この世と霊界のつながりを築くこと。

バリ人にとって、肉体はただの殻、魂の入れ物。
魂は体のいたる所、髪の毛やつめにも宿っている。
この魂を天に送るのが火葬式である。

バリ島は世界でも珍しく公開火葬を行ってる。
ず〜っと見たかったんだ。念願叶って見れました!

車はウブド始め風光明媚な村を横切る。農作業の様子に、
川で洗濯をする人、クニガン(送り盆)の前日だったので
豚を運ぶ人が見れる。ホテルが立ち並ぶ町から一歩離れた
この辺りの生活感ある場所に大満足!

ガイドから火葬式は貧富の差で様子が違うことを聞く。
人口の約1割、裕福な人だけが個人火葬ができる。死後から
約1週間後、村人が集まり式を行う。経費は5000ドル!高い。

通常は人が死ぬとまず土葬。そしてお金、共同基金がたまったら
30人程度で村で火葬式を行う。土葬期間は最高で5年。この間に
火葬式ができないことは恥。島民は必死にお金を貯める。
経費は200ドル。← 島民にとって大金なのだ!

今日は運が良いことに華やかな、単独火葬を見れる。
車を降りると間もなく、かけ声と共に、黄色の牛の形をした
みこしがを、男性がかついでくる。

そして曲がり角で3回転している。はて?
「故人が誤って家に入ることがないように」という意味を持つ。
その後ろから、正装しフルーツや花を頭に載せた女性に子供たち
がやってくる。総勢300人くらいかな? すごい!!
約3分ほど歩き村の火葬場にたどり着く。

僧侶がお祈りを捧げ、聖なる水や故人の持ち物、お供えものが
棺に入れられる。  ←日本にそっくりでビックリ。
何と棺は「白と黄色で牛の形」。白は聖なる色、黄色は繁栄の象徴。
牛はバリ・ヒンドゥで聖なる動物。

後ろにはガムラン(木琴)の楽団や、もの売りもいる。
音楽が始まって間もなく点火。ご〜っという音と共に死体が少しずつ
燃えていく。ところが泣いている人は1人も居ない。

不思議に思いガイドに聞く。悲しくても泣かない!
ここに居る人が悲しそうだと故人は天に行けない。
だから明るく見送るそうである。

完全に火葬するには4時間程かかるという。家族、親戚は残り、
あとは解散になる。村人の衣装を見ると親族の女性の衣装は白と黒。
喪服を着ている。子供と村人は色とりどりの正装をしている。

そして我らも車に乗り込む。
家族は火葬が終わったら、骨を海に散骨に行くそうだ。
その時「椰子の実」に骨を入れるらしい。「ココナッツ」
がここでも活躍することが微笑ましく笑ってしまった。

あ〜カルチュラルな体験ができて、良かった〜。


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