はかないものへ

これを言われたら絶対泣いてしまう言葉ランキングがあるとしたら、自分のベスト3に入るのは「よく頑張ったね」という言葉だ。


どこまで頑張れば「頑張った」ことになるんだろう、とは常々疑問に思っていることで、頑張っても頑張っても、自分は自分に「頑張った!」とは思えない。
欲深いのだろうか。。
何か形に残すことができれば、自分でも認められるんだろうか。


認めてもらいたい、その一心で、あたしは頑張る。
でも自分では意識して頑張っている訳ではない。ただがむしゃらに走ってる。
だって頑張ることは自分の中では当たり前だから。誉めてもらえるようなことでは全然ないから。


ただ、そんな中でふと、誰かから「よく頑張ったね」って言ってもらった途端、あたしの中で何かがぼろぼろと崩れて、泣いてしまう。

あぁ、あたしまた強がって走りすぎた。ほんとはしんどかった、立ち止まりたかった、弱音を吐きたかった、抱き締めてほしかった。

ありがとう、あたしに気付いてくれてありがとう。認めてくれてありがとう。あたしもう意地張って頑張らなくていいんだね。立ち止まってもいいんだよね。許されるよね。

そう思えたことが嬉しくて。弱虫な自分がぼろぼろと泣くんだ。


はゆなのソロ時代の曲「はかないものへ」の歌詞、か細い息で身を小さくして誰にも見つからない様にじっとじっと生きてた、のは、まさにそんな自分だったんだろうと思う。

か細い息がそっと途絶えた
もういいんだよ、と
声がした
あぁ、僕は
許されたんだ

そんな曲のラスト。
きっと、はかない者は強がりで弱虫な自分だったんだろうな。


こんなことを急に思ったのは、退院した日、父に「よく頑張ったね」と言ってもらって、この言葉の耳触りのよさをふと思い出したからかもしれない。
2006年02月02日(木)

日記ちゃん / はゆな

My追加