マユゲもサラリーマンをして生計をたてている。
ボクらの年代のサラリーマンはみんなそうだと思うけど、やっぱりそれなりに忙しく、夜は遅い。終電飛び乗り生活が笑っちゃうくらい続くと、たまに家でニュースステーションを見ると感動したりするんだよね。そんなボクらの強い味方が弁当屋さん。最近は24時間営業の弁当屋があって助かる。
終電に乗って駅に着くとだいたい25時ジャスト。腹ペコのマユゲは、煌煌と光る灯りに誘われるように弁当屋の自動ドアを通過。ここは惣菜を自由に選んで量り売りもしてくれるタイプのお店なんだが、この時間はもう「ホイコーロー」か「マーボー豆腐」くらいしか残っていない。だもんでメニューにある弁当を注文するワケだが、いまいちビビっとくるメニューがないもんだから、なんとなく「牛カルビ弁当」「豚ロース生姜焼弁当」「ネギトロ丼」のローテーションが組まれてしまっている。
そんでもってこの時間、レジはいつも同じバイトのあんちゃん。最近はあんちゃんも読んでいるのか、この3種類のうちのどれかを頼むと、
(ニヤッ)
と笑いやがるんだよ。別にヤな感じのヤツでもないんだが、黒ぶちのメガネの奥で光る、この(ニヤッ)がすっげー気になる。何なんだよ。読みが当たったのか? それとも「ご注文ありがとうございます(ニコッ)」なのか? 「コイツ、こんな時間にまたカルビかよ、へっ」か?
そうだよ。こんな時間に良くないことは俺だって分かってるよ。でもお前、疲れて帰ってきて、のり弁はないだろ。一日よくやったんだから、エネルギーまた貯えないと明日つらいわけよ。その中途半端な笑いやめろよ、頼むから(ついついまた余計な想像を膨らませてしまうマユゲ)。
でもこの2週間くらい、ヤツがいない。新人になってる。体でも壊したのか? 読みのハズレが3回続いたからか?
どーでもいー心配ごとをまたひとつ抱えるマユゲでした。
2000年05月24日(水)
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