きのうに続いて「白線流し」。
ボクは、どうあがいても戻れない「あの頃」を目の前に突きつけられるのがイヤで、自分より年下の世代が主人公として登場するょうなドラマは、今まで避けて見ないようにしていたフシがあった。でもこれは文句なく「the best ドラマ mayuge has ever seen」だった。同じCXのドラマ「北の国から」でいう、純と蛍のように、主人公たちのその後の苦悩、成長が非常に気になる。
最近マユゲはテレビをほとんど見ない(仕事柄、偉そうにこんなこと言ってはいけないんだが)。なもんで、今後「白線流し〜スペシャル版〜」のOA予定があっても気がつかない可能性が高い。そこで、「マユシテ」読者で情報を掴んだ人がいたら、是非とも一報いただきたい。
さすがに13話(特番含む)をほぼ1日で読破ならぬ「視破」(涙破?)すると、彼等の名前も覚えてしまった。オープニングの楽曲も、一度も早送りする事はなかった。
次第に楽曲が流れている間のひとつひとつのカットに思い入れがでてくるようになる。慎司(中村 竜)がスクーターの後ろにまどか(京野ことみ)を乗せながら、自転車で並走する冬美(馬渕英里何)・園子(酒井美紀)をバックミラーで覗く、という何気ない「仲良しカット」。昇降口に座る渉(長瀬智也)が、何かやりきれない想いで、持っていた空気の抜けたサッカーボールを壁に投げつけるカット。教室で、優介(柏原 崇)がふざけて慎司の答案用紙(?)を取り上げてはしゃぐカット。大学学部別過去問集「赤本」(懐かしい!)や、数学の公式(ボクは「私文」だったので中身は分からないが……)が効果的に映像処理されていたり……。
もうとにかく切ない。
こうなるともうキャスティングもこれ以外は考えられない(脇を固める年配の役者陣もしっかりハマっていた)。慎司役の中村くんは、メジャーな他二人の主役男性俳優に比べるとツラい立場なはずなのに、とってもいい味を出している(他で見ないけど、何か出てるのかな?)。酒井美紀は本当にはまり役。彼女の素朴な感じが、「神様、こーゆー子がまだ日本にいますよーに」と思わせずにいられない。彼女が演じる七倉園子が、大学生になってちょっとづつ垢抜けていく様子も、妙にリアリティーがあって、余計に切ない(ホントにあの大学にはそういう子がいた)。ちなみにスペシャル版で園子が家庭教師をする生徒、ヒトミ役の子は、キツめの顔で好きなタイプだった(これは余談)。
脚本の信本敬子さんってどんな人なんだろう。「さよなら」という言葉って、こんなに切なかったんだ、と改めて思い出させてくれました。別に解説するつもりもないんだけど、どうしても余韻が……。
あの園子も自分なりに「答え」を出したんだね。あー考えちゃう。ヤバい、すっごく考えちゃう……。
2000年06月12日(月)
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