最強の星の真下

2002年09月20日(金) 近くて遠い国の歴史。

昨日はセキュリティ対策用アップデートファイルのダウンロードとインストールで終わってしまった。
時間かかるのなんの・・・これだからアナログ回線は。



今日は本の事をちょっと書いておこう。
今日から『閔妃暗殺』(角田房子)という本を読み始めた。近代の、朝鮮王朝時代に起こった暗殺事件のドキュメンタリーだ。

ホンの100年ほど前、日本人の集団による王妃の暗殺テロがあった。
知らなかった。

私が通っていた中学、高校は、文部省検定のキョウカショなんて使わずに先生が全てのレジュメを用意して歴史の授業を行う学校だった。
しかも近代の歴史に非常に力を入れていて、古代などは撫でるだけ。ほとんどの時間を近代史に費やすような授業だった。自分でも調べさせられたし、興味を持って自分から調べもした。おかげで近代に起こった戦争のいきさつや国同士の駆け引き、背景などはかなり充実した教育を受けたと思っていた。
高校の世界史では、欧州その他はざっと流して半分以上の時間が中国史に費やされた。
とある文化比較のエッセイに触発され、今までに韓国の生活習慣に関する本なども何冊か読んでいる。


自分がこんなにも朝鮮半島の近代史を知らないなんて、知らなかった。



私は、知らない事は罪悪であり、暴力だと思っている。

自分が知らないということを自覚してさえいれば調べる事も出来るが、知らないという自覚がなければ学習機会を得ることも出来ない。

自分が知らないと自覚していれば、良く知らないから自分の判断を保留する、という選択も出来る。

自覚無く無知であり、知ろうとする努力すら出来ないのは、何て大きな機会損失なのだろう。
私は、今まで自分が失ってきたであろうその機会を、惜しいと思う。



近くて遠い国、という言葉が今日ほど実感できた日はなかった。


 < 過去  INDEX  未来 >


桂蘭 [MAIL] [深い井戸の底]

↑エンピツ投票ボタン
My追加