今年の夏は、富士山に登ってきました。 |
2008年08月17日(日) |
山登り好きなら一度は登ってみたい、富士山。 なんだか思い立ってお盆休みに登ってきました。 4つコースがあるんだけど、一番の上級コース 「御殿場口」を選んでしまったから大変なことに。 上り11時間、下り6時間、宿泊無し登山、長かった。 旅コーナーにアップする予定だけど、とりあえず感想。
高速に乗って静岡県まで夜通し走る。 地図も無い中、やっと辿り着いた富士山のふもと。 夜7時から登り始めるはずが、豪雨、雷、暴風のため待機。 この状態でのぼったら死ぬレベル。ううう。 台風のような大雨と、いつまでも止まない雷。
なんとか雨がおさまった深夜1時に登山開始。 標高1440mからのスタート。(富士宮口より1000m低い) このころはまだ気付かなかった、 御殿場口の5合目が実は2合目レベルであることに・・・。 他の3コースと比べて倍くらい距離が長いことに・・・。 他の3コースと比べて足場が非常に悪いことに・・・。 登っても登っても、6合目にすらたどりつかない。
後ろを見ると、遮るものがなにもなく夜景が綺麗に見える。 そして空には満点の星空、大空を何度も流れる流れ星。 真っ暗な中を、小さなライトが照らす光を頼りに進む。 道がどうなってるのかも分からず、正しい道かも分からず。
だんだん空が明るくなってきた。 頂上で見る予定だったご来光。山の中腹にて見る。 空が柔らかい色になってきて、雲が赤く染まっていく。 あんなに豪雨だったのが嘘みたいに晴れて、太陽がくっきりみえる。
明るくなって周りが見えてきたら、下のほうに山中湖や海が 見えてきて、広々とした雄大さを感じられる。 でも、ジグザグとした単調な道がずっと続き、周りには何もない。 やっと見えた小屋、どれもが廃墟。(使われなくなった山小屋) 登り始めてから6時間、トイレ休憩できるような建物もまだ無し。
まだ6合目にすら着いてないのに、もう体力が限界。 というのも、足場がザクザクとした砂や砂利で覆われているため、 一歩歩く度に、砂場に足が埋まって、下にずり落ち上手く歩けず、 それを押し戻しながら進むから、かなりの力が必要となる。 他コースと比べて混んでるどころか人も少ないし、 登ってるのは屈強な青年たちばかり。追い越される。
やっと見つけた!と思った建物全てが廃墟だったり何だりで、 まともに営業している山小屋は二件しかなかった。(と思う) 砂走館(7.5合目)、赤岩8号館(7.9合目) 目印も無く同じような道がずっと続くと、長く感じてしまう。
7合目を過ぎたら足場が硬くなってきて、少しは歩きやすくなった。 空の青さがまぶしくて、緑が鮮やかで、雲の上にいるようで、 この中間あたりが一番気持ち良く登れたし、好きだなー。 でも歩き続けた足はだんだんと動かなくなってきて、 休憩の回数がどんどん増える。暑くなったり寒くなったり。 ダウンジャケットを着たり、Tシャツ一枚になったり。
8合目あたりから岩がゴロゴロしてきて、足場も悪くなる。 下の方みたいに滑るわけじゃないけど、歩きにくい。 この頃から体力がもう限界になり、10歩進んでは1分休む。 足が進まない。前に進めない。でもここまで来て戻れない。 見えているのに、いつまでたっても近づかない頂上。 あまり眠らないまま夜通し歩き続けてるので眠い。 ちょっと気を抜くとすぐに眠りにつきそう。でも歩く。
そしてなんとか辿り着いた頂上! 歩き続けてもう昼過ぎ。疲労の限界。 でも太陽が近くて、今までの道のりを思うとうれしい。 富士山のてっぺんでごろんと寝っ転がってみる。 お鉢巡りをするのも一苦労。剣ヶ峰の前の馬の背すら登れない。 山頂を一周して、そのまま下山。雲の中を駆け降りる。
下山は高山で空気が薄いからか少し体調が微妙ながらも、 登りの時ほどの苦しさは無い。でも長かった。 途中から大砂走で、砂の中をザクザクと進む。 滑るように下れるから楽だと思ってたのに、靴カバーが無いので 靴の中に真っ黒い瓦礫がジャリジャリと入ってきて痛たた。 この道はひたすら延々と続き、あまりの長さにこれもまた辟易。 駐車場に戻った頃にはもう日が暮れており、長い一日だった。 とりあえず、今日はこの辺で! |
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