みょうの日記
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3月3日、モモの節句。女の子の日。朝8:30にゴンは行ってしまった。
体温が下がってきてるな、と思ったし、なんだかときどきカフーカフーっと口を開ける。様子もいままでと明らかに違う。 もし、もしもこの状態が長く続くようなら、病院へ行って早く楽にしてあげた方がいいかもしれない。そんなことも考えた。 けれど、「んー、んー」と時々呼びながら見えない目をじっと凝らすゴンを見ていると、なかなか決断ができない。病院は9時からだし。
ゴンに腕枕してあげて、頭をなでてやる。体をさすって、手をにぎってやる。 ゴンは、2回ほどほんの少し伸びをして、少し震えて、それでいってしまった。 これまで、何度となくアブないと思うたびに、ゴンの最期をシミュレートしてしまっていたが、そのどれとも違って穏やかだった。 病院にあずけたときじゃなくてよかった。 だれもいないときじゃなくてよかった。 わたしがいるときでよかった。 すごくすごく辛いけど、必ず必ず最後の瞬間まで一緒にいてあげると決めていたから。
17年と半年。ゴン、ありがとう。 おネェはね、今まで言わなかった事、言えなかった事言うよ。
ホントはね、ゴンは18歳にはなれないと思ってた。 だってね、病気してから何年もの間、お前、ずっと17歳だったんだもん。 どうしてだか、みんなお前が「17歳」だって思い込んでた。で、毎年数えて「あれ? まだ17歳じゃなかったよ」って・・・。 だから反対に、「ゴンは17歳」で終わってしまう暗示なのかも、って心の隅で思ってたんだ。だけど、言葉にしちゃうと本当になっちゃいそうで、17歳が過ぎたら笑い話で話そうと思ってたんだよ。・・・本当になっちゃったけどね。
ゴンと一緒の17年間、何事もなく無事に過ごせてよかった。ちゃんとゴンを見送ってあげられた。最期の最期まで、やってあげられた。
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