みょうの日記
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あの・・・、悪夢みたいな日から一週間が経った。 ちょうどこの一週間前、ゴンは急変した。前日の夜から、急に肌の色が黒ずんでいたのだが、あのとき、仕事から帰ったらと思わず午前中お休みをもらって病院へ連れて行っていたら、まだゴンはここにいてくれたのだろうか。
夜、あせる思いで帰ってきて、ドアを開けた瞬間に飛び込んできた、廊下に点々と散る黒いペースト状の便。 それを見たとたん、カーッと頭が真っ白になってヒステリックにゴンを呼び続けた。昔、黒いペースト状の便は人でも最期に体から出る老廃物で、死の・・・死の予告なのだと母が言っていたから。 そして、ようやく見つけたゴンは、布団乾燥機用の乾燥袋と布団の間に横たわっていた。袋はビニール製で、ゴンの下半身は尿で濡れていた。 これも、もしかしたら死期を早めてしまった原因かもしれない、と今でも考える。 きっとこれから一生後悔して行くことだ。 私は半狂乱になってゴンをバスタオルに包んで、病院へ走った。 けれど、ゴンはすでに低体温を引き起こしていた。 34℃・・・、実際は体温計は反応していなかったそうだ。たしかに、冷たくなりつつあった。
朝までは持たないと言われて、もうできることは体を温めてあげることだけだと言われて、恥も外聞もなくおお泣きしながら家までの帰り道を、ゴンを抱きしめて歩いた。途中ゴンが文句を垂れたからまたオソソウしたのかと見てみると、また真っ黒いトロトロの便を大量にしていた。思えばこれが結局最期のうんちになった。 家に帰ってからもワーワー泣いた。ゴンを抱きしめて、温めて、ゴンの最期の四日間の闘いが、この日から始まった。
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